GEISAI MAGAZINE

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話題のガンダム展で、GEISAIメダリストが活躍中!

夏に大阪で開催され、各方面で話題沸騰中の「GUNDAM-来たるべき未来のために」展が、上野の森美術館に巡回してきました。
ガンダム大好き世代のアーティスト達が渾身のオマージュ作品を制作したこの展覧会、ガンダム好きならずとも見どころの多いアート展となっています。

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ガンダム展会場となった上野の森美術館では、初日の開場前から
ガンプラの限定販売を目当てにした長蛇の列ができました。


巨大セイラ・マスの正体とは?

すでに数多く出ている展覧会紹介記事で、もっとも目立っていた作品があります。それは、巨大なセイラ・マスの彫像です。

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コ、コワイ…。

全長10メートルのセーラが四つん這いになって殴りかかってくるこの仰天彫刻、じつはGEISAI #1で金賞を受賞した西尾康之さんの最新作なのです。
西尾さんは、指圧師のように指で粘土の型を成形し、その指跡が残るような石膏像をつくっています。縄文時代の呪術的雰囲気と現代のエロスが混在する不思議な人物像は、すでにアート界で大きな反響を呼んでいます。西尾さんは、GEISAI出身アーティストのなかでも出世頭の一人といって過言ではありません。

オープニングで西尾さんにお会いしたので、いろいろお話を伺ってみました。

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セイラの前に立つ西尾さん。現代の大仏?迫力のサイズです!
「crash セイラ・マス」2005 高さ6メートル


作家、西尾康之とってのガンダム

もともと西尾さんはコアなガンダムファンというわけではなかったそうですが、敢えて気になるキャラを挙げると、セイラ・マスなんだそうです。

「ガンダムは、よくできたアニメだなと、友達に教えられて見ていたのですが、子供が巻き込まれていくヒロイズム精神が許せなくて、ネガティブで理不尽な思いをずっと感じていました。その一番の推進者がセイラ・マスだったんです。逃げようとする男の子に、死ぬ気で人々を助けろとヒロイズム精神を押しつけてくる。それが劇中では上手くカムフラージュされて、セイラはヒロインにおさまっている。僕は子供の時からそれを見抜いていました。正義と善は違うし、そんな風に僕は死にたくなかった。だから、ガンダムといえばこれをつくるしかないな、と思いました」。

いきなりコアな洞察力に、目から鱗が落ちる思いです。

圧倒的存在感をはなつ巨大なセイラは、20パーツぐらいに分けて組み立てられており、「人間の命にかかわるほど」のボリュームです。震度7に耐えられるよう、中にH綱を使ったそうです。背中にミサイルを搭載し、子宮のあたりにコックピットをもつ戦闘美少女は、実はモビルスーツという設定でした。守るべきもののために時には攻撃的にもなる、母親のようでもありますし、いろいろなことを考えさせる作品です。

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お腹はコックピットになっています。子供が入れるくらいの大きさです。

集大成となったセイラ

もともと、都市を破壊するジャイアント・ガールを描いていた西尾さんにとって、これは長年の夢をより現実化させる絶好のチャンスでもありました。理不尽な状態を克服する精神的安全弁としてリビドーに注目するという西尾さんは、生まれてきたからには生きたいのにそれを妨害されることが許せない、そうした思いが根っこにあったのかもしれないと語ってくれました。この作品はつまり、奇しくも現在の西尾さんの集大成ともなったわけです。そんな記念碑的作品が、こうした晴れの舞台で発表されていることに、思わず感動を覚えた次第でした。

ニュータイプを体験!?

さて、「ガンダム」展は、このほかにも新進気鋭のアーティストが多数参加しています。
会田誠、小谷元彦、田中功起、天明屋尚、宇川直宏、篠田太郎etc...
なかでもとくに面白かった作品を最後にひとつご紹介します。
ポストペットの作者として知られる八谷和彦さんが組織した「ニュータイプテクノロジーラボ」です。その研究室のような一角では、なんと「ニュータイプ」の能力を測定することができるのです! ESP試験による第一次審査を通過した人は、「PSYCHO COMMUNICATOR SYSTEM」という機械を使って、ペアで遠隔操作による空間把握と意識の共有を体験することができます。

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ニュータイプテクノロジーラボ(フラナガン機関内)の様子。
サイコ・コミュニケーター・システムをつけた体験者たち


測定器付きゴーグルをかぶり、視覚を制限された状態で互いの念を送受信し合い、障害物を回避しながら歩行速度を測るのです。これが実際にやってみるとすごく面白い。本当に相手の念を受信して、身体が操られてしまうので驚きました!!
プロの研究者とコラボレーションして実現した展示ですが、おおげさでなく、アムロの気分になれる怪作だと思いました。ぜひ体験を!

*「GUNDAM-来たるべき未来のために」展
会場=上野の森美術館
会期=11月6日~12月25日まで
HPはこちら
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モダンアート娘、焼き肉でハジケル!?

先日ご案内したモダンアート娘さんの初個展初日に、
早速GEISAIスタッフA氏とK氏が足を運んできましたので、
その報告を(聞き書き)リポートします。

代官山にあるSPACE FORCEは、ファッションビル地下にある
お洒落で広々したスペース。イベントやアート展を度々開催しています。
そこに、セルフポートレイト写真をずらりと飾ったモダンアート娘さん。
初日にはパフォーマンスが企画されているということでお客さんもそわそわ。

愛と真実のダンサー、スメリーのラップパフォーマンスの後に、
黄色い衣装を付けた主役たちが登場!



白い仮面に手鏡を持っています。

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すると、みな机に座って、なぜかコンロに着火。仮面を取ると、なんと顔面に生肉、その下にも生肉風メイクが施されています。彼女たちが、顔の肉を取って焼く!食べる!かわいさと野蛮さのギャップが強烈なインパクト!!

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そして、肉を観客にも食べさせます。

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箸を投げ捨てると、歌って踊ってはじけます。

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退場後に、もう一度メイクを落とした顔で登場してご挨拶。みんな満腹です。
キュートで豪快なパフォーマンスでした!!

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会場には、村上隆氏、山咲千里さんからのお花もありました。

*モダンアート娘「アイドル解体新書」展は
9月27日(火)~10月1日(土)、
中目黒のSPACE FORCEにて開催されました。

オリジナルのHP
http://www.modernartmusume.com/index.html

白Aのヴェネチア・ビエンナーレ報告!

6月に、世界最古にして最大の国際展、ヴェネチア・ビエンナーレへ乗り込んだ白Aさんから、帰国報告がありましたのでお知らせします!
>出発前のインタビューはこちら

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ヴェネチアの中心を流れる大運河に、なにやら白い筒が・・。

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それは、ゴンドラに乗った筒男達の姿でした。
突然現れた奇妙な光景に、目にした人はさぞかしびっくりしたでしょうね!



6月9日から14日までのヴェルニサージュと呼ばれるオープニング時に渡欧していた白Aさんは、今回は、6月にヴェネチア市内で開催された「AU展」へ参加することが大きな目的でした。これは、アーティストの嶋本昭三が率いる具体美術グループの展覧会で、ビエンナーレ・キュレーターのひとり、グリエルモ・ディマウロ氏の企画で実現したものです。参加メンバーは、ヴェネチアの芸術高校を会場に作品展示・パフォーマンスを随時行いました。残念ながら、展覧会は正式招待企画にはならなかったそうですが、さすがは白Aさん、ビエンナーレ会場でも堂々ゲリラ・パフォーマンスを行っていました!

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北欧館前でのパフォーマンスです。

さて、神出鬼没の白Aさん、お次は何をしでかしてくれるんでしょうか?
彼らの活動予定はHPをチェックしてみてくださいね。

>白A HP
>ヴェネチア・ビエンナーレ公式HP

村上隆作「とんがり君」が六本木ヒルズに出現!

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黄昏時のとんがり君と四天王達。蓮の蕾は夜に光るのです!

先週末、六本木ヒルズの毛利庭園に、巨大な彫刻作品「とんがり君」が登場したのをご存じですか?
これはチアマン村上隆の手による高さ7メートルの大作で、とんがった頭と、仏像を思わせる風変わりな外観が、一度見たら忘れられないインパクト。四方に小さな四天王キャラも侍らせて、どっしり蓮池の真ん中に陣取っています。まるで六本木ヒルズの守護神のよう。

「とんがり君」は、一昨年にニューヨークのロックフェラーセンターでお披露目された作品で、その色違いのバージョンが日本で初めて公開されることになりました。
もともと末期ガンの子どものための病院に置こうと、子ども達を勇気づける彫刻として制作されたそうです。家族と会えなくて寂しくても、いずれとんがり君のように立派なアンテナが頭に生えてきて、宇宙のみんなと交信ができるんだよ!そんな前向きな夢を伝えたかったんだそうです。いい話だなあ。

仏像からインスパイアされたというハイブリッドな造形や、極限まで凝った多色使いなど、見るべきポイントも満載。なにより生の村上作品を見られるのは4年ぶりですから、これはチェックしなくては!
夕方以降はライトアップされて、昼間以上にドラマティックなので、夕涼みも兼ねて足を運ぶのも結構いいかもです。
あ、あと、とんがり君グッズの販売や、特設のカフェでは、とんがり君にちなんだメニューもありますよ~!

*とんがり君と四天王@六本木ヒルズ毛利庭園
7月22日~9月25日
詳細はこちら

小山登美夫ギャラリー・スカウト賞受賞者、桑久保徹展開催中!

純粋な画家としての道を行く 
桑久保徹ドローイング展


 GEISAI #2に出品後、#5で小山登美夫ギャラリーと『美術手帖』誌のスカウト賞を受賞した桑久保徹さんは、2004年2月に小山登美夫ギャラリー地階のProject Roomで個展を行い、なんと初日に作品完売という快挙を成し遂げました。
 ギャラリーの取り扱い作家として、アートフェアやGEISAIの画廊ブースにも出品されるようになった桑久保さんの状況は、めまぐるしく変わっています。ちょうど今も、小山登美夫ギャラリーのサテライトであるTKGY at lammfrommでドローイング展が開催されているところです(6月26日まで)。

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アートグッズのセレクトショップ、lammfromm the Concept Storeの一角にある、TKGYに作品が飾られています。

 ゴッホのような分厚いタッチの油彩画がトレードマークの桑久保さんですが、ドローイングもまた新鮮な印象を与えます。特に木炭で描いた大きな絵は、油彩のタッチと木炭の荒い筆致がシンクロして、なんともいい風合いを醸し出しています。あふれ出るように描かれたインク画を見ると、彼のイメージの貯蔵庫の豊かさをかいま見るようです。絵画を生むプロセスとしても、独立したメディアとしても両方楽しめるのがドローイングのよさなのです。

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Step by Step 2005 紙に木炭 51×65cm

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浜辺で星を待つ 2001 紙に木炭 51×65cm


絵を背負って売り歩く画家になりたい

 モネやゴッホなど、二十世紀の巨匠の画風をシミュレートした桑久保さんの作品は、見慣れた名画のもつ心地よさがある一方、砂浜を掘る人や地中から飛び出す花など、描かれている海辺の非現実的シーンが人の不安と好奇心を誘います。GEISAI #5の時には、あえて本名は隠し、モネやボナールと合体させた「Kuwoud Bonet」なる画家兼画廊主として参加したように、作品には、彼自身のアートの再解釈が色濃く反映されています。

画家が絵を描いて売り歩くという設定で、フィクションのような絵を描きたかったんです。美術家として生きるためにはどうしたらいいのか、ビジョンが見えなくて、もっと普通になにかを感じたいと思っていました。最初はパフォーマンスの一部として絵を描き始めたんですが、やってみたら絵を描くのが面白くて、パフォーマンスとかどうでもよくなっていきました。それと同時に、予期せず画廊にスカウトされて絵が売れるなど、画家を演じていた自分が現実にすりよってきました。思い描いていたことが本当に実現されてしまった感じなんです。」

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砂の穴に咲く20本の花 2004 キャンバスに油彩 91 x 116.7cm


GEISAIにはすごい熱量があった!

 アーティストとしての生き方を探っていた時に参加したGEISAIは、スカウトというその後の大きなステップをつかんだばかりか、描きたくても容易に絵に向かえなかった桑久保さんが、自分のスタンディング・ポイントを再確認するための場でもあったようです。

「貸画廊で個展をやっても、内輪の人しか来てくれない。当時は美術の関係者に見てもらえる場所がどこかわからなかったんです。美大の友達とか、アカデミックな美術の人間は、GEISAIはおちゃらけたアートだと思っていて、距離をおいている感じだった。僕自身もそうだったけれど、村上さんにも椹木野衣さんの文章にも共感できることがいっぱいあったし、もう少し市場原理を信用してもいいだろうと思ったんです。実際に参加してみると、ジャンクなものもあるけれど、すごい熱量があった。絵が売れるってどういうことなんだろう? 特権的な人だけにうけるようでは生きていけないなと思いました。

隣のおばちゃんも楽しめるアートを描きたい。

 多摩美術大学の油画科を卒業している桑久保さんは、在学中に様々な現代美術の洗礼を受け、逡巡の末に絵を描くことに戻った経歴があります。絵を再開した時にこだわったのは、なぜかゴテゴテした古めかしい油絵の手法でした。

「なんでもよかったんだけど、僕にとっては油絵だった。画家のおじいちゃんに憧れていたのも関係あるかもしれません。最初は日曜画家風に描きたくて、ゴッホに憧れているのにそれができない、病院に飾ってあるような気持ち悪い感じの絵が描ければなと。それが日本ではリアルだと思ったんです。隣のおばちゃん達でも楽しめる面と、虚構としての美術の面を両方もっている感じ。でもやっているうちに、やっぱりどうでもよくなって、ただ描きたいもの、綺麗だと思うものだけを描くようになっていきました。新しさをよしとする考えをはずして同列に見れば、浮かび上がってくるものっていっぱいある。今では近代絵画が大好きになりましたよ。」

 海辺で制作する画家や、砂浜に穴を掘る人といった海にこだわる幻想的なイメージは、「海辺を描く画家」という彼のつくった最初の設定から始まっています。砂浜や海への個人的思い入れは強く、きっとそこには桑久保さんの深層心理も反映されているのでしょう。けれど、想像的なイメージは自分の中から出られない、ゴッホのように目の前のものをただ描くほうが今は惹かれる、と彼は語ります。絵を描く初期衝動すらも冷静に観察している桑久保さんは、ただ無心で絵に向き合うためのきっかけをずっと探していたのかもしれません。その捻れた感じが、妙にリアルで面白く映ったのでした。

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トリナス II  2005 キャンバスに油彩 97 x 130.3cm

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1978年神奈川県生まれ。2002年に多摩美術大学油画科卒業。
7月に、渋谷に新オープンする東京ワンダーサイトでの二人展に出品。

*桑久保徹ドローイング展@TKGY at lammfromm the Concept Store
5月16日から6月26日まで

photo: Yoshitaka Uchida / nomadic studio
courtesy Tomio Koyama Gallery
(c) 2001 Toru Kuwakubo


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